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石亭ファンの方、これから石亭に行ってみようという方、集まってくださーい。 石亭がもっと身近になる!男子スタッフがお送りする「石亭の日々」うけねらい?でお送りします。
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漫画『天才バカボン』で噂がある。
「バカボン」という名前は、サンスクリット語(古代インドの文学語)を音写した「薄伽梵(ばがぼん:英字表記だとbhagavat)」に由来しているというのだ。
そして「薄伽梵」というのは仏、特に仏陀のことを意味しているということ。
以前、新聞やテレビ番組でも取り上げられたというこのネタは、『天才バカボン』という語源の一つと考えられてきた。実際はどうなのか? 

「バカボン」の名前について結論から言うと、赤塚不二夫作品を扱うフジオ・プロが運営するホームページ『これでいいのだ!!』に答えがあった。

「バカボンはなんで『バカボン』なんですか? 気になって夜もねむれません。どーか教えてください!! 」という読者の質問に対して、神シャマ(『BCアダム』に登場するキャラクター)とバカボンのパパが回答している。

神シャマはバカボンには「バカなボンボン」と「英語で放浪者を表わすvagabond(バガボンド)のように自由な主人公にしたかったから」という2つの説があるが……と疑問を投げかけ、バカボンのパパが「どちらもホントなのだ。そんなことを考えないでおもしろければ、それでいいのだ! 」と答えている。

ただ赤塚先生自身「薄伽梵」という言葉も知っていたそうで、これはいくつかの新聞にも取り上げられた。
さて、とりあえず解決はしたが、バカボン・サンスクリット語説が気になった記者はさらに「薄伽梵」を調べてみた。

そこで、ケンブリッジ大学でインド考古学を研究する知人に聞いてみたところ、子音で終わる「bhagavat(バガヴァッ:音写した漢訳だと薄伽梵)という語は、格変化すると主格で「bhagavan(バガヴァーン)」、呼格(呼びかけに使う格)では「bhagavan(バガヴァン)」になるそうだ(ちなみに英字表記に際して「bhagavat」という語幹は「bhagavant」と「n」が付けられる場合もあるそうで、これは文法書によって2通りあるという)。つまりサンスクリット語では、バカボンを呼びかける時にもっとも「バカボン」という音に近づく! 

「bhagavat」の「bhaga」には「吉祥」という意味があって、直訳すると「吉祥(bhaga)を保持する者」や「吉祥(bhaga)によって特徴付けられる者」となり、英訳では「blessed one(賞賛されし者/祝福されし者)」とされることが多いという。

さらに「bhagavat」は、パーリ語(上座部仏教の経典に用いられる言葉)では「bhagavan(バガヴァン)」、現代ヒンディー語では「bhagwan(バグワン)」になるそうだ。ヒンディー語の「bhagwan」は一般的に「神様」の意味だが、慣用句で「オー、マイゴッド! 」としても使えるという。

加えて、漫画内で使われるセリフ「タリラリラーン」は緑ターラー菩薩の真言から来ているという説もあるので、これもたずねたところ、緑ターラー菩薩の真言は「om tare tuttare ture svaha(オーム ターレー トゥッタレー スヴァーハ)」になるそうだ。似ていると言えば似ているが「バカボン」の近さまではいかない。ちなみにターラー(多羅)菩薩というのは、観世音菩薩の涙から生じたとされる三十三観音の一つで、元はインド神話の女神であり世界の創造神ブリハスパティの妻のことだ。

じつはサンスクリット語、普段の生活とも深く関係している。「僧」「檀那」といった仏教関連用語から、例えば「カルピス」という社名が、サンスクリット語で仏教の五味の一つ「サルピス」と「カルシウム」の造語として作られたなど、何気なく使っている言葉がサンスクリット語由来であることも多い。じつは同言語、結構日常に入り込んでいた。
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